クーリング・オフの手順

クーリング・オフ
クーリング・オフ

今回は、間違って商品を購入してしまった時ややっぱり契約を解除したいと思った時のクーリング・オフの手順や方法を伝えていきます。

その時は、上手く誘導されてその気になってしまったけど、よく考えたら「怪しい」や「不安」といった場合があると思います。

そんな時にすぐに行動に移せるように予め知っておくと良いと思います。
また、すでに契約が完了してしまった方が、スムーズに契約解除できるように契約解除のやり方を記載していきます。

クーリング・オフって何?

クーリングオフとは、1度契約してしまった申し込みや契約完了した場合でも、この契約が本当に良かったのかを再度考える為に、一定期間であれば無条件で契約の申し込みをキャンセルしたり、契約の解除が出来る制度のこのことを言います。

特定商取引法におけるクーリング・オフ

特定商取引では、訪問販売・電話勧誘販売・連鎖販売取引(マルチ商法)・業務提供誘引販売取引(内職商法)・特定継続的役務提供(エステティックサロン、一定の美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス)・訪問購入(不用品の買取などで一部の物品は除いて)の場合、一定の期間内なら理由を問わずクーリング・オフができます。

※通信販売(インターネットでの商品購入)は、クーリング・オフ制度の対象外です。
その理由としては、商品を見た消費者が自分の意志で申し込むもので、商品の価値を自らで判断して購入する決断をしていることになるので、クーリング・オフはできないとなっています。
・通信販売でも販売元で、返品や返金の特約の可否が記載されている場合はそちらに従います。

クーリング・オフの期間について

それぞれの特定商取引におけるクーリング・オフの期間について説明します。

取引形態 期間
訪問販売(キャッチセールス・アポイントセールス等) 8日間 (特商法第9条)
電話勧誘販売 8日間 (特商法第24条)
特定継続的役務提供(エステティックサロン、一定の美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス) 8日間 (特商法第48条)
訪問購入(不用品の買取などで一部の物品は除いて) 8日間 (特商法第58条の14)
連鎖販売取引(マルチ商法) 20日間 (特商法第40条)
業務提供誘引販売取引(内職商法、モニター商法) 20日間 (特商法第58条)
※クーリング・オフ期間が過ぎた場合でもクーリング・オフが可能な場合があります。
・契約書を紙で受け取っていない
・契約書面に不備がある
これら場合は、期間が過ぎていたとしてもクーリング・オフが可能です。

クーリング・オフの対象取引でもクーリング・オフが出来ない例

対象取引でも、クーリング・オフが出来ない例があるので気を付けて下さい。

1.営業活動の一環、仕事用で商品を購入・契約した場合
(クーリング・オフ制度は、あくまでも消費者の保護する為の制度の為)

2.自分の意志で店舗に足を運んで契約した場合
(購入者側に契約締結のための積極的な行為と認められ、不意打ちに当たらない為)

3.化粧品や健康食品、医薬品などの指定消耗品の使用済み分
(しかし、販売者側がこれらの商品を購入者に使用・消費させたりした場合は認められます。)

4.商品やサービスの価格が3000円未満の場合
(商品やサービスの購入代金が3000円未満の場合は認められません。)

5.葬儀や自動車などのクーリング・オフ制度の適応除外の商品やサービスの場合

※上記の内容のものは、クーリング・オフ制度が適応されない例になります。
その他、クーリング・オフが出来るかどうか分からない場合は、消費生活センターにご相談ください。

クーリング・オフ請求の書面の書き方

クーリング・オフによる契約解除は、証拠を残す為にもハガキ(書面)か電磁的記録(電子メール等)で通知先へ送ってください。※電磁的記録(電子メール等)による通知は令和4年6月から特商法の法改正で可能になりました。

・書面の例:郵便はがき・内容証明書

・電磁的記録の例:電子メール・USBメモリ・FAX

※クーリング・オフによる契約解除の通知は、販売者側におくります。
クレジット契約をしている場合はクレジット会社にも同様の内容を送ります。
書面での通知の場合は、発信日が証明される「特定記録郵便」「簡易書留」などを使用します。

契約解除の通知をハガキ(書面)で送る場合

クーリング・オフ通知の書面での記載例のリンク先を貼っておきます。
もし、そのような事態になった時の為に参考にしてください。

クーリング・オフ書面の書き方 (ハガキ・内容証明書) 富山県

クーリング・オフ書き方 (ハガキ)横浜市消費生活総合センター

※縦書きと横書きの記載がありますが、これはどちらでも構いません。

契約解除の通知を電磁的記録(電子メール等)で送る場合

令和4年6月1日より、メールやファックスでも通知が出来るように特商法の法改正がされました。
メールやファックス等でのやり方はこちらのリンク先を参考にしてください。

クーリング・オフがメールでも出来るようになりました。(太宰府市)

クーリング・オフの通知後はどうするのか?

通知後は、契約が解除され、契約前の状態に戻ります。
消費者の方は、支払った代金を返金してもらいます。
手続きは、業者側から振り込みやクレジット払いの場合は、クレジットにてマイナス手続きがされる手順になるはずです。

商品を受け取っていた場合は、販売業者に商品を返品します。
返品の為の送料は、販売業者が負担します。
その際は、着払いで返送するか引き取りに来てもらいます。

買取契約の場合は、買い取られた商品を受け取り、受け取った代金を返金してください。

※事業者(販売業者やクレジット会社)は、消費者に損害賠償やキャンセル料・手数料を請求することはできないようになっています。

通知後にどのぐらいで返ってくるのか?

販売業者は、通知を受けると、速やかに返金をしなくてはいけません。
省令では「速やかに」と記載があります。
「速やかに」という概念は、1~3日程度のようです。
ですが、一般的には1~2週間程度返金にかかるようです。

もし、返金されない場合は?

クーリング・オフの通知をしても、業者側が返金処理をしない場合もあります。

その場合は、お近くの消費生活センターに相談をされてください。
クレジット契約の場合は、支払い停止の抗弁チャージバックで支払いを停止する方法もあります。

現金や振り込みの場合は、おそらく法的な処置が必要となりますので、これも消費生活センターに連絡をして今後の動き方の相談をしてください。

※間違っても自分ひとりで解決しようとしないようにしてください。
まずは、専門家やよく分かる消費生活センターに相談をしてください。
相手の業者側も消費者1人で来るよりも対応が早くなります。
専門家や消費生活センターの人から連絡が来る方が嫌なので、必ず連携を取って行動してください。

クーリング・オフ

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※このようなクーリング・オフ制度についての情報を記載しました。
しかし、このような事態にならないことが一番です。
もしもの時の知識として参考にしてみてください。

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